同じ8月2日、新潟ではJRAで最も荒れるコースのひとつ・直線1000mでアイビスサマーダッシュが行われます。その裏で札幌が舞台となるクイーンステークス(G3・牝馬限定)は、性格がまるで正反対です。
当サイトで過去10年(2016〜2026年)を集計したところ、札幌芝1800mは全国10か所の芝1800mで最も堅いコースでした。1番人気の複勝率は77.5%(200レース)で全場トップ。この記事では、札幌芝1800mの「堅さ」の中身と、クイーンステークスへの活かし方を整理します。
- 札幌芝1800mは芝1800m全10場で最も堅い。1番人気複勝率77.5%は全場最高、万馬券率56.8%・配当中央値13,330円(200レース)は最低水準
- 前が残るコース。3着内の逃げ・先行割合72.0%も芝1800m全場で最高
- 前走で前につけていた馬が強い(前走前付け33.9% vs 後方21.0%、差12.9pt)。追込は6.8%で厳しい
- 同日のアイビスサマーダッシュ(新潟直線1000m)とはあらゆる面で正反対。あちらは外枠・大波乱、こちらは前・堅実
複勝率とは3着以内に入る割合(当たりやすさ)、万馬券率とは3連単の配当が1万円以上になったレースの割合です。配当中央値は配当を安い順に並べた真ん中の値を指します。
| コース | レース数 | 1番人気複勝率 | 万馬券率 | 配当中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 札幌芝1800m | 200 | 77.5% | 56.8% | 13,330円 |
| 京都芝1800m | 341 | 72.4% | 55.4% | 13,470円 |
| 東京芝1800m | 577 | 71.2% | 60.5% | 14,630円 |
| 函館芝1800m | 198 | 71.2% | 66.7% | 23,190円 |
| 阪神芝1800m | 410 | 67.8% | 60.5% | 16,180円 |
| 新潟芝1800m | 312 | 64.7% | 72.1% | 26,650円 |
| 福島芝1800m | 303 | 59.4% | 81.2% | 41,960円 |
出典:TARGET frontier JV(2016〜2026年、JRA平地レースを当サイト集計)。主要な7場を抜粋。
1番人気の複勝率77.5%は全場トップ。逆に、当サイトが分析した福島芝1800m(1番人気複勝59.4%・万馬券率81.2%)とは対照的な、堅く収まりやすいコースです。軸を信頼できるのが札幌芝1800mの最大の特徴です。理由のひとつは頭数。札幌芝1800mは最大14頭立てで、荒れの最大要因である「15頭以上のフルゲート」がそもそも組まれません。
| 脚質 | 複勝率 |
|---|---|
| 逃げ | 42.5% |
| 先行 | 46.6% |
| 差し | 22.3% |
| 追込 | 6.8% |
出典:TARGET frontier JV(同上)。脚質はコーナー通過順から判定。
逃げ・先行の複勝率が40%台なのに対し、追込は6.8%。3着以内に入った馬のうち逃げ・先行が占める割合(前残り度)は72.0%で、これも芝1800m全場で最高です。札幌はスタート後すぐに最初のコーナーを迎える小回りの洋芝コースで、好位で立ち回れる機動力がものを言います。瞬発力の一発より、前でしぶとく粘る持続力タイプが向く舞台です。
| 区分 | 複勝率 |
|---|---|
| 前走で前につけた馬 | 33.9% |
| 前走で後方だった馬 | 21.0% |
| 1〜3番人気 | 60.3% |
| 4〜6番人気 | 26.1% |
| 7〜9番人気 | 11.4% |
出典:TARGET frontier JV(同上)。前走脚質はレース前に確認できる情報です。
前走で前につけていた馬(レース前に分かる情報です)は複勝率33.9%で、後方だった馬の21.0%を大きく上回ります。人気別でも1〜3番人気が60.3%と堅実。上位人気の、前で運べる馬を素直に信頼するのがこのコースの基本です。
上位人気 × 前で運べる馬
1〜3番人気 複勝率60.3% / 前走前付け33.9%
このコースの本命像。人気で、かつ前につけられる機動力のある馬。堅く収まりやすいコースなので、軸はここから選びます。
後方一気の追込馬
追込複勝率6.8%
小回りで前が止まりにくいため、後方からは届きにくい。強い差し馬でも、この舞台では割り引きが必要です。
中穴(4〜6番人気)
複勝率26.1% / 単勝回収率80%(参考)
堅いコースなので中穴の妙味も限定的。単勝回収率は他場並みの80%で、狙うとしても前で立ち回れるタイプに絞ります。
- 上位人気を素直に信頼する1番人気複勝率77.5%は全場トップ。無理に人気馬を疑わず、軸に据えるのが基本です。
- 前で立ち回れる馬を上位に前走で逃げ・先行していた馬(複勝率33.9%)を優先。追込一辺倒の馬は評価を下げます。
- 洋芝・小回りの適性を見る瞬発力より持続力。東京や新潟の瞬発力勝負で切れ負けていた馬が、札幌で一変することもあります。
- 配当妙味は追いすぎない堅いコースなので大波乱は期待しにくい。手広く流すより、軸を固めて点数を絞るほうが噛み合います。
2021年のクイーンステークスは札幌ではなく函館で行われました。本記事の札幌芝1800mデータには2021年は含まれていません。レース自体の過去10年を見る際はこの点にご注意ください。
1番人気が来やすいことと、1番人気を買って儲かることは別です。回収率は100%未満で、人気馬はオッズが低いぶん妙味も小さくなります。
クイーンステークスは3歳以上牝馬の別定戦。斤量差が小さいぶん実力が反映されやすく、堅く収まる傾向をさらに後押しします。
- 札幌芝1800mは芝1800m全10場で最も堅い(1番人気複勝率77.5%・万馬券率56.8%/200レース)
- 3着内の逃げ先行割合72.0%で全場最高。最も前が残るコース
- 狙いは上位人気 × 前で立ち回れる馬。追込(6.8%)は届きにくい
- 同日のアイビスサマーダッシュ(新潟直線1000m)とは正反対。堅実に軸を固めるコース
出典:TARGET frontier JV(2016〜2026年、JRA平地レースを当サイト集計)。クイーンステークスの競走条件・開催場はJRA公表の情報に基づきます。
